「会社の環境はいいのに毎日会社に行きたくないと思ってしまいます」

『会社に行きたくない』は当たり前？！

私も星さんと同じで、職場環境はもちろん、業務内容や人間関係にも大きな悩みや不満はなかったんです。それでも毎朝『仕事したくない』『会社に行くの面倒くさいな』と思っていました。ひどい時は『一日くらい私が行かなくても大丈夫じゃないかなぁ。休みたい……』と会社を休むことばかり考えるようになりました。結局、ずる休みをする勇気はなかったんですけどね。自分でもどうしてこんなに会社に行くことが憂鬱なのか、本当に分かりませんでした。

このことを会社の同僚やバリバリ働いている友人に相談すると、『私もだよ』『行きたくないに決まってるじゃん』とほとんどの人が同じ気持ちであることが分かりました。自分の思考は極端におかしくないんだと安堵したと同時に、『皆、会社に行きたくない気持ちを抱えながら頑張っているんだ』と勇気づけられました。皆それぞれ『営業成績が落ち込んで』『クレーム対応が憂鬱』など、会社に行きたくない理由が明確な人が多かったです。星さんや私のように、具体的な理由がない人って少ないんですよね！
何が嫌で仕事に行きたくないのか、表面的には不満がないのですから『見えてこない闇』の部分を徹底的に自己分析するしかないと思いました。

職場環境は良好なのに『仕事が嫌だ』と思う理由

大きな不満もないのに会社に行きたくなくなる理由を突き止めるため、漠然とした将来への不安や細かい不満等をメモに書き出し、自己分析をしました。
自身のことだけでなく、同僚や友人の経験談も参考にまとめた傾向は以下の通りです。

• そもそも働くということが嫌い
• 毎日同じ時間に会社に行って、規則正しく働かなくてもお金が稼げるようになりたい
• 仕事にワクワクする要素がない
• 自分が居なくても会社に影響ないと思いながら働いている
• 同じような毎日がこの先ずっと続いていくと思うとげんなりする

環境に恵まれているのに会社に行きたくないと思うのは、いい意味でも悪い意味でも、波風が立たずフラットな状況が続くことで、毎日働くこと自体に飽きて『ないものねだり』が生じるからだと感じました。ここでいう『ないものねだり』は、働かない選択や今よりもっと楽な環境、自分に適した仕事がある幻想だったりします。
恵まれた環境に慣れすぎて、『仕事ができる』『仕事がある』有難みを感じていないこと、会社での自身の役割についてきちん考えることが出来ていなかったことが分かりました。

原因不明の『会社に行きたくない』解決方法

まずはじめにおすすめしたいのが、仕事後に予定を作ることです。習い事やフィットネスジム、友人と飲むなど、何でも構いません。私は、仕事が終わってから習い事に通うことで、習い事に行くために会社に行くという流れを作りました。日々の生活に変化をもたらす工夫をしてみましょう。

仕事面では、1日1個小さな目標を作るようにしました。大袈裟に書くと、その日に掲げた目標を達成するために出勤するような感覚です。例えば『今日中にデータの精査を終わらせる』『ずっと後回しにしていた業務の効率化を図る』等、達成できそうな目標を立てることがポイントです。1日1個小さな目標を意識して働くことで、今まで働いていて感じることが出来なかった達成感を味わうことができました。同時に、自然とチームに貢献できたり、お客様に喜んでいただけることがあったりと仕事への充実感が増し、漠然とした『会社に行きたくない』という気持ちから脱出することができました。

どんなに色んなことをしてみても『仕事に行きたくない』気持ちが長期間続く場合には、無理をせずに信頼できる人に相談しましょう。『こんなに恵まれているのに会社に行きたくない……自分はなんて贅沢なんだ』などと、自身を卑下し続けることで、心の病気に繋がってしまうケースもありますので注意が必要です。