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飲食店で働いています。
年上の上司なのですが、仕事が雑で忘れっぽく、いつもフォローしたり後始末をしたりすることが多いです。
言えばやってはもらえるのですが、指摘していることは整理清潔整頓や衛生管理、食材の管理など、飲食を営む上で基礎中の基礎。当たり前のことです。
それが何回言っても直らないので、言う気も失せてしまいます。
また、店には自分と上司しかいないので、距離をとろうにもとれず、シフトが被る日は仕事に行くのが嫌になります。
こういうとき、どうすればいいでしょうか
(相談者:小川)

onayami-soudan

小川さん、はじめまして。
くよくよRoomにご相談いただき、ありがとうございます!
くよくよRoomアドバイザーの律子です。

小川さんは真面目で仕事への責任感が強いことが相談文から伝わってきました。
小川さんのような方のおかげで安心しておいしい食事を楽しめるんですよね。感謝です。

上司に指示・指摘することってとても難しいですよね。
実は私もデパートで働いていた頃、かなり年配の先輩(女性)の仕事ぶりに頭を抱えてしてしまったことがあります。
その先輩はお客様をお待たせしない素早い対応や新しい機器の操作を覚えることなどが苦手でした。
しかし年を重ねた今なら、先輩の大変さも分かるんですよね。

私が実践していた「先輩を仕事をフォローしながら、うまくまわらないイライラを抑える方法」をお伝えしたいと思います。

自分にできることが相手にもできるとは限らない

「何でできないんだろう」そう思ってしまうことってありますよね。

相手に対して「何でできないんだろう」が頭をよぎったら「人はそれぞれ得意・不得意がある」という思考に切り替えてみてください。

誰にでも得意・不得意があります。
年上の上司にできて小川さんにできないこともあるかもしれません。
仕事のことだけでなく、運動が得意不得意などもそうです。

ですから「世の中にはどうしても整理整頓ができない、苦手だという人もいるよな」と考えるようにします。

そして、物事に対して完全・不完全・上手・下手の判断基準は人それぞれの場合が多いです。
清掃が苦手な人が「きれいにした」と思っていても、清掃が得意な人からみたら「汚い、きちんとできていないな」と判断し相違が起こります。

指摘・注意の仕方を変える

お互いの相違を縮めるには「指摘・注意の仕方を変えてみる」という方法があります。

「仕事が雑」「忘れっぽい」ということに関しては物事を同時に並行することができないのではないかと感じました。
だからどの作業も雑になってしまうし、忘れてしまう。

「整理清潔整頓ができない」「衛生管理・食材管理ができない」それらを怠るとお客様の健康被害やお店の損害に繋がってしまうという危機感が乏しいのではないでしょうか。

これまで小川さんがどのように指摘していたのかが分からないのですが、以下のように伝えてみてはいかがでしょうか。

◆なるべくひとつの作業に集中させる
「今の時間は食材管理チェックをお願いします。その他のことは僕がやりますので」

◆清潔レベルの判断基準を明確にする
掃除後の画像を用意して、このレベルまできれいにすればOKというような基準をつくる
掃除する項目・整理整頓の項目も書き出し、チェックできるように一覧にする

◆衛生管理・食材管理に関しての意識を高める
肉のトリミングが不十分で食中毒が発生した事件など、今一度他店の事件を資料にまとめ、時間を作って共有し危機感を持ってもらう
「食材の管理、二重チェックしましょうか」とフォローする

上司と一緒に考えるなど、いつもとは異なる方法でアプローチしてみることもひとつの方法です。

短所ばかりでなく長所にも目を向ける

「何度言ってもできない」「また失敗した」とイライラすると、相手の欠点しか見えなくなってしまいます。
欠点ばかりに頭が支配されるとカリカリしストレスが溜まるだけでなく、お店の雰囲気にも影響するなどいいことがひとつもありません。

上司の長所にも目を向けることが大切です。
また長所を生かす工夫・仕組みづくりに考えをシフトしてみてください。

上司の上司になり、もっと高みを目指す

小川さんがステップアップして上司の上司になるという方法もあります。

お勤めの飲食店の規模が分からないので一概には言えませんが、小川さんがエリアマネージャーなるなど、一緒に働くことなく距離を置いて指示を出せるようになればストレスが軽減します。

また、適材適所でお店に立つよりもバックオフィスで活躍してもらおうなど、人事異動の提案・権限を持てるようになるかもしれません。

onayami-soudan

上司は飲食店で働くことが向いていないのでは……と思ってしまいますが「苦手なんだな」と一旦受け入れてみてください。
できない人にカリカリしても小川さんにとってなにひとついいことがありません。

「じゃあどうしたらやってもらえるんだろう」とポジティブに切り替えることをおすすめします。
他人を変えること難しいですが、自分の捉え方を変えると少し心が軽くなりますよ。

小川さんの負担が少しでも減りますように!