man

はじめまして。
以前「仕事ができない人にイライラしてしまいます。対処法を教えてください」という質問が別の方からあって、同じような質問になってしまうのですが……。
私の職場にも仕事が出来ない人がいます。
不思議なのが、一見、仕事もできそうで、しかも不真面目かというとそういうわけでもなく、すごく真面目な人なのに仕事が出来ないというところです。
言われたらきちんと返事はする、挨拶もできる、だけど肝心の仕事ができない…
こういう場合、私はどのようにしたらいいのでしょうか。ちなみにその人の教育係です。
(相談者:ムール)

onayami-soudan

ムールさん、はじめまして。
くよくよRoomをご覧いただいたことをきっかけにご相談いただき、嬉しく思います。ありがとうございます!
くよくよRoomアドバイザーの律子です。

怠けていることが原因で仕事ができない人には指導がしやすいですが、仕事熱心な真面目な人にはどのようにアドバイスしたらよいのか、迷いますよね。

私の経験上、懸命な人ほど繊細な心の持ち主が多いように思います。そのような人に、頭ごなしに注意することははばかられます。

『真面目なのに仕事ができない人』から『真面目で仕事ができる人』に導くためには、どのようなことを実践すればよいのでしょうか?

『真面目だけど仕事ができない人』の特徴

ムールさんの相談文には、具体的にどのように仕事ができないのか記されていませんでしたので、私なりに『真面目だけど仕事ができない人』の特徴を考えてみました。

  • 失敗を恐れ、緊張しすぎている
  • 完璧主義でひとつの作業に工数をかけすぎてしまう
  • 分からないことを聞けないでいる
  • やる気が空回りし、うっかりミスが多い

私の仕事に不慣れな新人時代を思い出してしまいました。総括すると『自信がない状態』なのだと思います。

『真面目だけど仕事ができない人』への対処法

では『真面目だけど仕事ができない人』に対して、どのように指導すればよいでしょうか。
4つの対処法をまとめました。

1. 委縮させない空気づくり

真面目な人は『注意された』『失敗した』ということにとても敏感で、深く落ち込みやすく自信を失いやすい傾向にあります。
しかし、仕事でミスが発覚した場合、教育係として指導しなくてはなりません。

  • 長時間に渡って注意しない。要点を絞り、明確に伝えるようにする。
  • 悪い点ばかり責めず、良かった点も伝える。

注意しなくてはならないシーンで上記のようなちょっとした配慮をしてあげると、真面目な人が委縮しすぎてうまくこなせないということを防げると考えます。

2. コツを伝授し、共有する体制をつくる

作業の方法を伝えて、本人がどのように消化し実行するのかを確認することは、教育係の大切な仕事です。しかし、『真面目だけど仕事ができない人』には作業のコツもしっかり教えるようにします。

作業のコツ・役割を伝え、それらをチームで共有することでメンバー同士で協力しあう体制が望めます。そうすれば、自然とムールさんの負担・悩みも軽減するはずです。

3. 『何ができないのか』苦手を見極める

『真面目だけど仕事ができない人』は一体何につまづいているのか、見極める必要があります。
苦手分野やミスの特徴が分かれば、アドバイスに具体性が増し、本人に伝わりやすくなります。

また、長所を伸ばす仕事の振りかた、欠けている部分をチームでフォローするなど、ポジティブな方向へ繋げることが可能です。

4. 仕事の重要度を明確にする

真面目な人の『丁寧な仕事』が、非効率・納期遅延など悪い方向に働いてしまう場合があります。
もちろん『丁寧な仕事』が必要なシーンはたくさんあるので、ひとつの長所として仕事に活かしてほしいです。

しかし『時間をかけて丁寧に行わなくてもよい仕事』があることを明確に示してあげる必要があります。

例えば、会議の議事録をまとめる指示をする際に
『内々でみるものだから、簡単でいいよ』
『事前にテンプレートをつくっておくと早いよ』
このように、ひと言かけてあげます。

また、真面目な人は質問をしたくても『今、声をかけたら迷惑では』『こんなこと聞いたら恥ずかしいかな』と考えすぎて、なかなか相談することができない傾向にあります。

作業の進捗報告、不明点はすぐに相談するという体制を整えれば、ミスや段取りを早急に軌道修正することが可能です。

onayami-soudan

ムールさん、人材育成は長期戦です。
ムールさんも私も、教育係を悩ませた時期があったと思うんです。

4つの対処法を取り入れて、大らかな視点で捉えてみてください。
あまりひとりで悩みすぎず、チーム全体でフォローし合う体制ができると理想的ですね。

グッと成長する姿に感動する日がくることを願って!