パティシエをしています。
専門は出ておらず、今の職場がパティシエとして初めてです。
もう3年ほどたち、慣れてきてもいますが、まだまだ新しい事も覚えなくてはいけません。
私は物覚えも悪く、言われた通りの事がなかなか出来ません。よかれと思ってした事も裏目にでてしまったり、忘れてしまったり、ミスもします。
仕事なのできちんとやらないといけないのですが、全部完璧にはできないので、周りにも迷惑かけてしまうのでやっぱり辞めるべきでしょうか?
上司はとても厳しく、きっと私も影で悪く言われてると思うと職場に行きたくないし、間違えたらいけない、失敗出来ないと思うと余計に間違えたりしてしまいます。
何度か頑張ろうと思ってきましたが、出来ない自分が情けなくて、上司に言われる度にダメ人間だと言われてるように感じて、職場に行きたくないです。
(相談者:ゆき)
ゆきさん、はじめまして。
くよくよRoomにご相談いただき、ありがとうございます!
くよくよRoomアドバイザーの律子です。
大変な職場に3年も勤めているゆきさんから、パティシエに対する情熱を感じました。
ゆきさんが委縮することなく「この仕事やっててよかった!楽しい!」とイキイキ働けるように、現状つまづいている部分をひとつひとつ解決していきましょう。
新しいことにチャレンジし続けること
◆ゆきさんのお悩み
- 新しい事を覚えなくてはならない
新しい事を覚えなくてはならなくなると「私に出来るかな」と不安な気持ちが生まれますよね。
同時に「新しい技術を習得できる!」と期待に胸をふくらますこともあります。
どんな会社に勤めても、新しい事に挑み続ける姿勢が求められています。
ずっと変わらない味が売りのお店でも、より効率的に生産性を高め、よりよい商品を提供するため挑戦しつづけなくてはなりません。
パティシエについて調べてみたのですが、1~2年はパティシエの基本を身につけることに注力するんですよね。
専門学校へ通っていないゆきさんにとっては、はじめてのことばかりで戸惑いの連続だったと思います。
困難を乗り越えて3年経過した今、出来なかったことが出来るようになり、色々な作業にも慣れています。
新しい事にチャレンジし身につけていることをゆきさん自身が実証しています。
今出来ていることは、これからだって出来ます!
もっと自信を持って、入社当時の奮闘を思い出してみてください。
一般的に3年目くらいから、新しい作業にチャレンジできたり、今まで吸収した技術を活かして独自のスイーツを試作するという方も多いみたいですね。
新しいことを「新しい技術を覚えて理想のスイーツを作り出す!」などわくわくする思考に変えるとポジティブに向き合うことができます。
それでも新しい事に追われたくない場合には
新しい事を覚えるのが苦痛な場合には、同じパティシエでもシュークリーム専門店など同じスイーツをひたすら作り続けるようなお店の方が向いているのかもしれません。
しかし「パティシエとして成長したい」「パティシエの仕事が好きでずっと続けたい」「新しいスイーツを発信していきたい」と考えているのであれば、目標とマッチしない選択になります。
ミスの対処法
◆ゆきさんのお悩み
- 物覚えも悪く、言われた通りの事がなかなか出来ない
- 完璧にできない
- 「忘れる」などミスをしてしまう
- 「間違えたらいけない」「失敗出来ない」というプレッシャーがミスを誘発してしまう
- よかれと思ってした事も裏目に出てしまう
物覚えが悪いと感じるのであれば、業務中しっかりメモをとり就業後イメージトレーニングしながら暗唱してみるなど、すんなり入ってくる、身につきやすいベストな方法を探ってみてください。
漠然と「あれもできない」「これもミスした」と悩むのではなく、失敗の原因を具体化して追究します。
小麦粉の分量を間違えてしまった
↓
ケーキの個数やケーキ型を考慮した分量計算が苦手だ
↓
チーズケーキAとチーズケーキBの材料・分量が似ているので間違えないように注意する
分量計算をして表を作成してみる
同僚に個数に対する分量や計算方法が合っているか確認してもらう
上手くできなくてつまづいたら同僚にコツを聞く、上司に相談する勇気も必要です。
一人で「どうしようどうしよう」と悩んでいると解決から遠ざかり、焦りだけが大きくなって失敗に繋がります。
ゆきさんもお気づきの通り「間違えたらいけない」「失敗出来ない」と思えば思うほど通常落ち着いていればできることもうまくできなくなってしまいますよね。
ひと言声掛け
「よかれと思ってした事も裏目に出てしまう」ということに関しては、作業前に上司や同僚にほうれんそう(報告・連絡・相談)することで解決します。
ゆきさん:「生地を作る前にテンパリングを先に済ますね!」
同僚:「テンパリングは●●さんにやってもらうから、生地を先に作ってほしい!」
このようにひと言相談すると裏目に出ることは減るはずです。
何でもかんでも確認や相談をするということではなく、コミュニケーションを取りながら連携作業を進めることで、無駄な動きやミスも少なくなります。
自分を責めない、追い詰めない
◆ゆきさんのお悩み
- 上司がとても厳しい
- 上司に言われる度にダメ人間だと言われてるように感じる
- 出来ない自分が情けない
- 影で悪く言われてると思う
ダメ人間だと言われているように感じてしまうのも、影で悪く言われているように思っているのも、ゆきさんの想像に過ぎません。
全ては「出来ない自分が情けない……」と自分で自分を追い詰めることで「上司もこんな私に呆れているだろう……」というネガティブな思考に陥ってしまっているためです。
今すぐ自分に失望したり自分を責めて潰してしまうのはやめましょう。
「今日はミスをせずにできたぞ」「次はこれが課題だな」とひとつずつクリアし、小さいことでもよいので成功体験を増やすことで自信を取り戻すことができます。
無理して働かない
上司が厳しいとはどのように厳しいのでしょうか。
パティシエのような職人気質の職場環境ですと、部下を一人前に育てるために厳しく指導することがあるのかもしれません。
ゆきさんを一人前のパティシエにするための指導だとしても、物を投げられたり暴言を吐かれるようなパワハラが行われているのであれば、転職することをおすすめします。
そこまでひどい状況でなくても、毎日仕事に行きたくなくて憂鬱になるなど、自分が辛くなるような職場に無理して働き続けることはないと考えます。
仕事を含め、日々の暮らしを心身共に健康で過ごせることが何より大切だからです。
転職活動をはじめてみる
今のお店を続けながら、転職活動をはじめてみてください。
ゆきさんがもっとのびのび働ける環境が他にもたくさんあるんだということを知ってほしいです。
今のお店でなければ習得できない技術があったり、成し遂げたいことがあるためにこだわって働き続けるというのであればそこまでは頑張ろうかという気持ちになるのも分かります。
特にそのような事情がないのであれば、ひとつのお店にこだわることなく視野を広げてみてください。
転職活動中に「落ち着いて作業できるようになり、ミスが減った」「新しい技術を習得できてうれしい」と今のお店にやりがいを感じるようになったのであれば、転職活動はストップすればいいのです。
パティシエ3年のキャリアを活かせるお店を探すことで足りないスキルを把握できたり「応募条件をクリアしている求人が結構あるじゃん!いつでも転職できる!」と気持ちに余裕が生まれるなどのメリットがあります。
ゆきさんが「パティシエになりたい」と思っていた頃は希望で満ち溢れていましたよね。
「自分に自信がない」「上司が厳しい」このような理由で目標が曇ってしまってはもったいないです。
ゆきさん、自分に自信を持ってスキルを磨き続けて素敵なスイーツを作ってくださいね!