man

はじめまして。
33歳会社員の者です。
長文になってしまいます。

転職したほうが良いか、異動をお願いしたほうが良いか
どちらが良いのでしょうか。

私は以前メーカーA社に新卒で入社しました。
学生時代は化学を専攻していたので、
元素記号を動かして材料を合成する仕事がしたいと思っていました。
ですが、A社の業績が悪化し、選択と集中により
最終的に化学とは程遠いプログラミングの仕事をしていました。
選択と集中よりも前から仕事内容に不満をもっていました。
そのため、給与削減・仕事内容の相違・結婚を機に2年9か月で退職し、
メーカーB社に転職し、2年が経ちました。

今、化学系の仕事に近くなったのですが
現在は複数の材料を加工し、一つのデバイスに作り上げる
プロセス開発の仕事を行っています。
ですが新卒で入社した際、やりたいと思っていた仕事に至っていない状況です。

やりたいと思っていた仕事はA社でもB社でもできるのですが、
今の部門は忙しく、開発スピードも追いついていないので
すぐに機会が得られないのではないかと思い、
悶々とした日々が続いています。

妻にも相談しており、転職することは応援してくれるのですが
仕事はやりたいことができないのが当然と思っており、
たまに喧嘩をしてしまいます。
妻の言っていることも一理あると思いますが
どうしてもあきらめきれない思いもあり、
もう少しわかってほしいとも思います。
また、私自身にも落ち度があったかと思っており、
妻や子供を守るためにも転職を急いでしまったことも原因と思っています。

転職するにはまだ早いと思いながら、エージェントさんにも相談しています。
エージェントさんには若いうちに転職したほうがいいと言われます。
しかしながら、もう一年は待つべきなのではという思いが交錯しています。

とりあえず、3年待つべきでしょうか。
上司に異動も考慮の上、相談したほうがよいのでしょうか。
あるいは、転職に踏み切った方が良いのでしょうか。

よろしくお願いいたします。
(相談者:タカシ)

onayami-soudan

タカシさん、はじめまして。
くよくよRoomにご相談いただき、ありがとうございます!
くよくよRoomアドバイザーの律子です。

「元素記号を動かして材料を合成する仕事がしたい」
タカシさんは「やりたいこと」が明確でいいですね!

「やりたいことがない」「どんな仕事を選んでいいか分からない」と悩んでいる人が多くいる中で「自分が突き詰めていきたい仕事」を明言できるタカシさんはかっこいいですし、羨ましく思います。

やりたい仕事ができていないという状況でも、会社から求められた自身の役割を全うするためにプログラミングを習得するなど、適応能力も高い!
タカシさんのようなハイスペックな人材は、転職エージェントからも引く手あまたなのではないでしょうか。

転職エージェントや奥様とは少し別の角度からアドバイスしたいと思います。

「とりあえず3年は勤める」は無意味!

メーカーA社 2年9か月で退職
メーカーB社 現職 2年目で真剣に転職を考えはじめる

タカシさんは「転職するにはまだ早い」「とりあえず、3年は待つべきか」と考えているみたいですが、それはなぜですか?

これは推測なのですが、世間で言われている「とりあえず3年は勤めろ!」に縛られていますか?
世にはびこる「とりあえず3年」は一体誰が決めたのでしょうね。

もちろん、1年で辞めた人より3年勤めた人が得ることは多くあるかもしれません。
例えば、継続することで意外な能力に気づくことができたり、右も左も分からない状況から全体を把握して慣れはじめた頃からやりがいを感じるようになったりと。

しかし3年という数字にこだわりすぎると転機を逃し、貴重な時間を潰すことになります。

それでも勤続年数が少なく転職を繰り返していると、採用に不利に働くのではないかと不安になりますか?
タカシさんはすでに2年勤めていますので、転職活動に悪い影響はないと考えます。(「3ヵ月で退職」となると採用する側もマイナスに捉えられてしまうこともあると思いますが……)

ですから「もう1年は待つべきなのでは」と漠然と考えるのではなく「よいタイミングで動くぞ」と準備をはじめることをおすすめします。

まずは上司に相談してみる

やりたいお仕事が今お勤めのB社でもできるというのは希望が持てますね。

これはもう、タカシさん自身もおっしゃられている通り上司に相談することが一番です。
これまで、上司との定期面談やキャリアプランシートの提出などで、タカシさんの「やりたい仕事」について明示したことはあるのでしょうか。

このまま「忙しいし……迷惑かけるから……」と遠慮して上司に相談しなければ「開発が落ち着いたタイミングを見計らって異動できるのだろうか。異動できるとしたらいつ頃だろうか……」と答えの出ない悶々とした日々を過ごし、異動も転職もできないまま時間だけが過ぎていってしまいます。

上司に時間をもらい「やりたい仕事について」「異動について」相談してみてください。

「異動は難しい」という返答だった場合
本格的に転職活動をはじめて採用が決まり、上司に辞意を伝える際も一度相談をしているので理解が得やすいと考えます。

業務内容の整合性

タカシさんは「やりたいと思っていた仕事はA社でもB社でもできる」とおっしゃっていました。やりたい仕事により近づくためにA社・B社を選択したことも理解できます。
しかし実際は、A社でもB社でもタカシさんのやりたい仕事はできていないというのが現状です。

異動が叶わず転職を選択した場合
業務内容の相違を生まないためにも転職エージェントや企業と業務内容のすり合わせをしっかり行うことが重要です。

  • 何をしてきたのか
  • 何ができるのか
  • 何をしたいのか
  • 何をどうしていきたいのか

これをすり合わせることはタカシさんがやりたい仕事に就く上で重要なだけでなく、採用する側も一番把握しておきたいことで、双方にズレがあっては困る部分なのです。

すべてが合致する業務内容を求めるのは難しいと思いますが転職するにあたり譲れない条件をしっかり整理しておき、やりたいことができるのか確認してください。

働きながらの転職活動で焦らずじっくり探す

働きながら転職活動をすれば、妻や子に配慮し焦って転職先を決めてしまうような事態を避けられます。

条件を満たした転職先から採用をもらえるまでキャリアを積みながら自身に足りないスキルなどを補うことが可能です。
もう少し実績を積んでから本命の企業に挑むということもできます。

今一度、優先順位を考える

やりたい仕事を追いかけることで手放さなくてはならないことはありますか?
求人をみると今より給与が下がる可能性がある、残業が増えるので家族との時間が少なくなる、など。

すべてを手に入れることは難しいことです。

「今は子供の学費を貯めるためにがむしゃらに働く時」
「なるべく若いうちに転職しておきたい」
「ワンオペ育児にならないようにプライベートの時間を確保したい」など。

今一度、優先順位を見直してみてください。

奥様の「仕事はやりたいことができないのが当然」という言葉の裏には「夫の夢を応援したいけれど、子供もいるし、転職で収入が減ったらどうしよう。無職期間が長引いたら……」「次の会社でもやりたいことができなかったら転職を繰り返すのかな。」というような不安な気持ちがあるからではないでしょうか。

奥様の不安を取り除き、タカシさんの覚悟を伝えるためにはたくさん話し合うこと。
そして以下のような「異動・転職の計画と準備段階」を夫婦ともに共有することが大切です。

▼異動・転職の計画と準備
◆まずは転職の前に「異動が可能か」上司に相談
◆転職時の譲れない条件を書き出す(今より給与が下がる条件のところには転職しないなど。)
◆転職エージェントに自身の条件に合った仕事を相談
◆就業規則の確認「勤続年数が3年未満は退職金がもらえない」「辞意は退職日の1ヵ月前までに申し出なければならない」など、事前にチェックしておく。
◆ボーナスをもらってから退職するのか
◆入社は1ヵ月待ってもらい、引継ぎ(マニュアル作成など)の時間を確保する

「やりたい仕事を追いかけるけど、これは絶対守るよ」と約束事を決めるのもよいでしょう。

onayami-soudan

タカシさん、まずは上司に異動が可能か相談してみてください。異動できたら一番よいですね!
異動が叶わず転職する場合には、働きながら転職活動をし、妥協せずやりたい仕事ができる転職先を検討してください。

タカシさんがやりたい仕事に就いてイキイキ働けますように!
くよくよRoomは応援しています!