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はじめまして!転職を考えている27歳です!
将来的に転職をしようと思っているのですが、何か資格があれば有利になるのでは…と思い資格を取ろうと思っています。
転職に有利な資格や、これを取っておいたほうがいい資格などありますか?
(相談者:ぴょん子)

onayami-soudan

ぴょん子さん、はじめまして!
くよくよRoomにご相談いただき、ありがとうございます。
くよくよRoomアドバイザーの律子です。

ぴょん子さんの将来を見据えて勉強しようとする姿勢、とても素晴らしいですね!

どのような分野への転職をお考えですか?
それが分かれば、その業種に必須な資格や勉強、経験値等をもう少し具体的にアドバイスすることができたのですが。

今回は『転職の際に資格があると有利になるのか』『転職前に注力しておきたいこと』などを、業界・業種に縛りなく大きな括りでお伝えしたいと思います。


転職のための資格は不要!

『転職の際に資格があると有利になるのか』という疑問ですが、結論からいうと『転職活動を有利に進めるために何か資格を取っておこう』というスタンスの資格なら必要ありません。

なぜなら、資格を取る目的が『キャリアアップのため』や『技術の修得のため』ではなく、『転職のため』になってしまえば本末転倒だからです。

転職のための資格が不要といわれる理由

では、なぜ転職のための資格は必要ないとされているのでしょうか。

■資格の有無を問わない求人が77%
採用条件として資格が求められる求人の割合を調べたところ、資格が必須の求人は全体の15%、資格があると尚可の求人は8%。残りの77%は資格の有無を問わないということがわかりました。

一方、職務経験が求められる求人割合を見てみると、全体の85%はなんらかの経験が必須で、経験不問の求人はわずか15%に留まります。
このことから、中途採用においては資格よりも経験を求める求人が多いことが明らかになりました。

【調査方法】2011年1月〜2012年8月末までに、DODAエージェントサービスに寄せられた1万5000件の求人情報をもとに算出。

この調査から、採用条件として資格の有無を問わない企業が多く、資格よりもこれまでのキャリアでの実績が重視されていることが分かります。

極端な例を挙げると……
アプリの開発に携わりたいと考えている人が

A. 履歴書の資格の欄を埋めるために漢検2級を目指して勉強している
B. 未熟ながらも自作のアプリを複数個作っている

企業がA・Bどちらを採用するか一目瞭然ですよね。

資格取得が必須条件の職種もある

転職のための資格は必要ないというお話をしましたが、言わずもがな医療関係や法律関係など国家資格が必須とされている業種があります。

転職を考える際、自身の目指す職種にはどのような資格が必要であるかをしっかり確認することが重要です。

会社を退職して大学や専門学校で学ばなければ取得できない資格もありますし、働きながら勉強を積み重ねて合格を目指せる資格もあります。
合格までの勉強期間だけでなく、学費や生活費などの金銭面も考慮して、転職までの計画を立てなくてはなりません。

資格がもたらす印象

資格の種類の中には、特技や趣味が高じて取得する資格もあります。

過去に面接官として採用面接に携わったことがあるのですが、習字やフードコーディネーターなど履歴書に記載されている資格から会話が広がって、相手についてより深く知ることができたという経験があります。

例)面接時、資格から受ける印象

◆毛筆書写技能検定1級だ
『きれいな字が書けるんだろうな。』
『業務上、手書きの作業が発生したらお願いできるな。』

◆漢検(日本漢字能力検定)2級だ
『目的に対して、努力を積み重ねることができるタイプだな。』
『漢字変換ミスも少なく、しっかりとした文章を書けそうだな。』

◆世界遺産検定1級だ
『興味を持ったことに対してとことん追求したいいタイプだな。』
『多趣味で人生楽しんでいそうだな。』

これらのような資格が決め手で採用には結びつく確率は低いですが、上記のように好印象を持つことは事実です。
面接官は『どういう人なのか知りたい。』というスタンスで面接を行っています。
資格の話が印象に残り、職種によっては『バイタリティーがあって面白そうだから一緒に働きたい。』と考える企業も少なからずあると聞きます。

仕事ではないプライベートな趣味への向き合い方を、仕事への取組む姿勢にシフトして自己PRするなど、使い方によっては重要視されない資格が強い武器に進化することがありうるということも覚えておきましょう。

資格の必要性は目指すものに派生して考える

資格を取るなら、転職のために資格を取る考えは捨てましょう。
自身が転職を目指す職業に必要となる資格を取得します。

例)

◆貿易関連の輸出業務に携わりたい場合

英語力を活かして貿易事務に転職したい

英文メールでのやりとりなど、英語など語学力が問われるだろう

TOEICでスコアを伸ばせば、英語での対応力をアピールすることができる

◆経理事務を目指している場合

理数系が得意だから、数字で経営管理に携わっていきたい

原価計算や財務諸表など、会計の知識を身に着ける必要がある

日商簿記検定の2級の取得しておこう

転職前に注力しておきたいこと

資格の活かし方が分かったところで、資格取得よりも転職前に注力しておきたいことが2点あります。

1. 現職の実績に力を入れる

序盤でも触れましたが、資格取得よりも現職でどんな実績を挙げたのか、何をしてどのようなことを達成したのかということが重要です。
他業種への転職を考えていたとしても、それは変わらず注目されます。
業務内容・経験・実績を整理して、転職までしっかりキャリアを積みましょう。

2. 自分が何をしたいのかをしっかり吟味する

『自分の目標は何か』『自分は何がしたいのか』今一度を整理し、転職する業界・職種・業務内容・サービス内容などを徹底的に調べることが重要です。
その上で、今自身がすべき一歩は何かを考えましょう。

転職活動は、現職は辞めずに働きながら計画的に行います。
転職サイト を活用して情報収集をし、じっくり検討することからはじめてみてください。

まとめ

  • 転職のための資格はいらない
  • 採用条件として資格の有無を問わない企業が多い
  • 資格より現職の実績が重要
  • 自分に必要な資格は何か、取得すべき資格を見極める
  • 自分が何をしたいのかしっかり吟味して転職活動をする

onayami-soudan

資格を取ること自体が目的になってしまったり、合格に達成感を感じて満足してしまわないように気をつけましょう!

ぴょん子さんの転職活動の成功を祈っています!