今の職場を退職することになりましたが、ちょっと嫌な空気になり、悩んでいます。
転職先決まったことで今の会社を三月一杯で辞めることになりました。
以下のことについて現職と考えの相違があり悩んでいます。
1、有給の消化について
今の職場の人は正直有給をあまり使いすぎることにはあまりいい顔をしません。
口や態度には出しません。仕事はきちんとこなすのは当然で、その為には有給などそれほど使うことはあり得ないという考えです。
私は、上司や管理職の方に有給の消化をしたいことも話して、了承を得ました。
ただ、まとまってとることは許さず、仕事をこなしながら消化してくれと言われました。
言われた仕事内容をきちんとこなしつつ、有給を使いましたが、途中から上司が嫌みや難色を示すようになりました。
上司に少なからず負担がいってしまっていることと、私が本当に有給を消化するとは思わなかったのだと思います。
結局上の顔色をうかがい、有給消化は不可能となりました。
後任の人は4月でないと来ないし、辞めるまでは責任もって仕事に取り組めということか、他の人に仕事を引き継ぐこともできませんでした。
上司、管理職なのだから影でこそこそせずにきちんと話してほしかったですし、一応言う通りにしてたのにショックでした。
2、転職先について
転職先は管理職と庶務の人にしか伝えていませんが、今の職場の人からどこに勤めるのかしつこく聞かれています。
正直伝えても何もいいことはなく、余計な噂によるリスクのみありますし、あまり興味本意で聞かれても言いたくありません。
好き放題言われてしまうのが、なんだか自分の人生を見せ物にされてる感じがして…
それで毎日しつこく転職先を聞かれて、周りの人も(庶務や管理職とか)悪いことでもないのになぜ言わないのかと思われ、変な空気になっています。
しかし、理由もなしに無闇に話しても、噂されるのも嫌なので話したくはありません。また、話さないからと言って浮いてしまうような職場には余計なこと話したくないです。
相手は立場が上なのであまり強く否定を言えないのが余計に困ってます。
総じて、私の考えはやはりおかしいのでしょうか。。
というより、職場の空気に従わないだけで常識のない人だと認定され、こころよく思われないのが嫌になりました。
相手は皆上の立場の人ですし転職前なのであまり揉め事は起こせず、なんとか流してきてますが限界も近いです。
職場に合わせるべきか、あと少しなんだからあまり気にせず好きにするのがいいでしょうか?
(相談者:斎藤)
斎藤さん、はじめまして。
くよくよRoomにご相談いただき、ありがとうございます!
くよくよRoomアドバイザーの律子です。
職場に配慮して行動する斎藤さんは、本当に真面目な方だなという印象を受けました。
責任感があり、誠実さを感じます。
円満退職を心掛けることは大切なことですが、辞める会社に対して過剰に気を遣いすぎる必要はないです。
有給休暇を取得する権利がある
退職時に「有給休暇を全部消化したいのにできない」というトラブルをよく耳にします。計画的に有休を消化しておくことが理想的ではありますが、日々業務に追われ消化しないまま辞意を固める人が多いです。
斎藤さんは一旦は有給消化の了承を得たものの、上司の顔色をうかがって諦めてしまったんですね。
上司に仕事の負担がいってしまって嫌味を言われてたとしても、有給消化を断念することはなかったと考えます。
以下をご覧ください。
○有給休暇の取得を拒むことはできません。
有給休暇は「会社(使用者)の承認により与える」という性格のものではなく、労働者が取得したい日を前日までに指定すれば、無条件で与えられるものです。ただし、有給休暇の取得を認めることにより事業の正常な運営を妨げることになる場合は、別の日に取得するように求めることができます。(これを「時季変更権」といいます。)
しかし、時季変更権を行使するための条件は極めて限定されており、単に「多忙だから」「代わりの従業員がいないから」という理由だけでは認められません。
Q6. 1か月後に退職を控えた従業員が退職日までは残った有給休暇を全て使い、出勤しないと言い出しました。引継の問題もあり、大変困っていますが認めなくてはなりませんか。
A6.
会社には「時季変更権」があることは理解していただいたと思いますが、退職する従業員にはこれを行使する余地はありませんので、法律的には認めなくてはならないという結論になります。会社の実情を十分従業員に伝え、理解を得ることしか方法はないと思われます。引用元: 年次有給休暇 | 大阪労働局
Q3.退職間際の労働者から、残った年休を退職日までの勤務日に充てたいといわれたら、拒むことはできませんか?
A.
年休は労働者の権利ですから退職間際の年休の申請に対して拒むことはできません。
実際上、退職前の業務の引継ぎなど必要がある場合は、退職日を遅らせてもらうなど、退職する労働者と話し合ったほうがよいでしょう。引用元: 年次有給休暇関係 | 東京労働局
このように労働基準法をみても、人員不足による仕事の負荷を要因として有休を拒むことはできないことが分かります。
それは会社側の問題であり、斎藤さんが遠慮して有給消化を諦める必要はなかったといえます。
ですから上司に嫌味を言われようと「自分は間違ったことはしていない。むしろ、こちらは円満退社できるよう配慮して働いているんだぞ!」と堂々と胸を張りましょう。
再度、有給消化について上司に相談する
私も一度だけ忙しい職場に配慮して、有休を消化しないまま辞めたことがあるのですが後々とても後悔しました。ちょっと嫌な顔をされても取得すればよかったと。
4月になり後任の方がきて他の人に引継ぐこともなければ、有休を取得してみてはいかがでしょうか。
有給消化が不可能になった際の状況を振り返ってみてください。
上司に「有給休暇は結構です。最後まで責任を持って●●に努めます。」と具体的に宣言してしまっていたら、再度有給消化の話をするの際に切り出しにくいかもしれません。
しかし「こんな状況なので有給消化は諦めます。」と伝えている場合には「有給消化を諦めていたのですが、仕事も落ち着きそうなので忙しい月末を除いた●日~●日に有休を頂けますか。」と作業状況や日程等を相談してみましょう。退職日以降、契約期間内に有給消化する方法もあります。
上司に何を言われても怯えることはありません。
斎藤さんには「有給休暇を取得する権利」があります。
辞める会社に気を遣いすぎることなく、上司と相談しながら有給消化を試みてください。
転職先、言いたくなければ言わなくていい
結論からいうと、転職先を言いたくないのであれば言わなくていいです。
秘密にされると余計気になる、聞きたくなるという心理もありますよね。
斎藤さんは今の業界とまったく異なる業界への転職されるんですか?
同業界・同業種であると聞けば、職場の人間は「うちで育てた戦力がどこの会社へ行くのか」と非常に気になるところです。
「うちの技術が同業他社に流れてしまうのではないか」と懸念する人も出てくるでしょう。
相談文から、転職先をしつこく聞いてくる「上の立場の人」に威圧的な印象を受けました。
転職先を言うことで不義理だと陰口を叩かれたり、権力を使って手を回し転職先での仕事を妨害されるようなことを避けるためにも、同業界・同業他社であることは伏せておいた方がよいでしょう。(極端な例ですが、足の引っ張り合いが激しい業界も存在するので、念のため)
しつこく会社名を聞かれても「申し上げられません。すみません。」「会社名は……すみません。」の一辺倒を貫きましょう。
異業種であれば「異業種でチャレンジしたいことがありまして。会社名は……すみません。」と笑顔で交わし続ければ、そのうち探ることを諦めて聞いてこなくなります。
私の経験談
私はIT業界にいた頃は同業界・同業種への転職が当たり前で、各所で行われるセミナーやイベントで前職の同僚に会ったり繋がることが多いため、転職先を秘密にしている人は少なかったように感じました。
今後の仕事をする上で有益な人脈を考慮したり、尊敬する先輩やこれからも付き合っていきたい同僚などには伝えるなど、各人考えた上で打ち明けているようです。(しかし、ここからぽろっと情報が漏れて噂話で広がる可能性大!)
FacebookなどのSNSで繋がっている場合、後々ここから明らかになることがあるので投稿には注意が必要です。
まとめ
◆転職先が同業界・同業他社である場合は伏せることが賢明な場合が多い
◆転職先が異業種であれば「異業種でチャレンジしたいことがありまして。会社名は……すみません。」と交わし続ける
斎藤さん、職場の雰囲気に圧されて自分の意志を曲げてしまわないようにしましょう。
「仕事状況やスケジュールを考慮し、上司と相談をしてなるべく有休を消化する」
「転職先を言いたくないという気持ちを大切に。言いたくないなら言わなくていい」
「もう辞める会社、嫌味を言われても関係ない!」
相談文にあったように「もう辞めるんだから、自分のやるべきことはしっかりとこなして、あとは好きにする!」というスタンスで退職日まで堂々と胸を張って過ごしてください。
斎藤さんが気持ちよく退職できますように。
新天地でのご活躍をお祈りしています!